イスラエル~聖書と亜麻

聖書

聖書に登場する植物である亜麻

聖書に登場する植物を集めた「聖書の植物」には、亜麻について
「寺院に仕える司祭はアマ布以外の衣類を身につけることは許されていなかった」
「アマ作物の不作は神罰の一つとして記載されていた(ホセア書二章九節)」
・・・などのように紹介されています。
全ては紹介できませんが、聖書の"亜麻"を抜粋しました。
聖書の世界の人々にとって亜麻とは・・・少しイメージしてみましょう。

「聖書の植物」

旧約聖書

主はモーセに仰せになった。イスラエルの人々に命じて、わたしのもとに献納物を持って来させなさい。あなたたちは、彼らがおのおの進んで心からささげるわたしへの献納物を受け取りなさい。彼らから受け取るべき献納物は以下のとおりである。金、銀、青銅、青、紫、緋色の毛糸、亜麻糸、山羊の毛、赤く染めた雄羊の毛皮、じゅごんの皮、アカシヤ材、ともし火のための油、聖別の油と香草の香とに用いる種々の香料、エフォド(※)や胸当てにはめ込むラピス・ラズリやその他の宝石類である。 (出エジプト記25章1~7節)

彼は聖別した亜麻布の長い服を着け、その下に亜麻布のズボンをはいて肌を隠し、亜麻布の飾り帯を締め、頭に亜麻布のターバンを巻く。これらは聖なる衣服であり、彼は水で体を洗ってこれを着る。(レビ記16章4節)

贖い(あがない)の儀式は、聖別の油を注がれ、父の跡を継いで正規の祭司職に任じられた祭司が行うべきである。彼は聖別した亜麻布の衣服を着け、至聖所、臨在の幕屋および祭壇を清め、祭司たちと民の全会衆のために贖いの儀式を行う。(レビ記16章32・33節)

(「聖書 新共同訳」より) ※:祭司が胸に当てる飾りの一種

新約聖書

ヨセフは亜麻布を買い、イエスを十字架から降ろしてその布で巻き、岩を掘って作った墓の中に納め、墓の入り口には石を転がしておいた。(マルコによる福音書 15章46節)

「修道院の薬草箱」

出典
「聖書の植物」
HAROLD N.MOLDENKE/ALMA L.MOLDENKE共著 奥本裕昭編訳
八坂書房 1991年

「聖書 新共同訳」
財団法人日本聖書協会 1987年

「修道院の薬草箱-70種類の薬用ハーブと症状別レシピ集」
ヨハネス G マイヤー /キリアン・ザウム/ベルンハルト・ユーレケ共著 畑澤裕子訳
フレグランスジャーナル社 2007年

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聖書では織物である亜麻布として登場する亜麻ですが、祈りの場である修道院では、薬用植物として亜麻が育てられていました。6世紀にイタリアで創設されたベネディクト派修道院によって受け継がれてきた治療法を紹介する「修道院の薬草箱」中にも重要な薬草として亜麻が紹介されています。著者は中世歴史医学書に精通した文献学博士、神父・聖ベネディクト修道会士、そして医学博士の3人で、科学的な検証をふまえた記述がされています。本書の「確かに役立つレシピ集」には「便秘に・・・フラックスの膨張剤」「胃粘膜の炎症に・・・フラックスの粘液療法」「副鼻腔の炎症に・・・フラックスの温パック」が紹介されており、昔より有用な植物とされてきたアマニの多様な利用法を伺い知ることができます。
「修道院の薬草箱」のレシピを参考に、胃にやさしいお茶を作ってみました。食べ過ぎなどで胃がもたれたり、少し胃が疲れているなと感じた時などに、試してみてください。


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